やはりという感じですが,2017Q1期のイーサネットスイッチ市場において,シスコ・システムズ(CSCO)のシェアは続落し,アリスタ・ネットワークス(ANET)とHuawei(華為技術,ファーウェイ),さらにジュニパー・ネットワークス(JNPR)のシェアが急進しています。
シスコはネットワーク市場での老舗であり,圧倒的な経営資源を持っている巨大企業であるため経営が傾くということはありません。しかし,中国の華為技術などが参入したことで,シスコお得意の買収による競争排除戦略が通用しなくなっています。今は子犬に追い立てられる熊という感じでジリジリシェアを落としていますが,子犬が大きく育つ5年後には今のようには行きません。戦略の見直しが必要になるでしょう。
イーサネットスイッチ市場は、売上高が前年同期比3.3%増の56億6000万ドルとなった。エンタープライズ及びサービスプロバイダールータ分野は3.7%減し、33億5000万ドルとなった。
地域別では、中東・アフリカ(MEA)の成長率が最も高く、9.1%増加した。西欧も6%増加し、全ての主要な地域で前年同期比でプラスとなった。
Ciscoのイーサネットスイッチ市場のシェアは、前年同期の59%から減少し、55.1%となった。サービスプロバイダーとエンタープライズルータを合わせたCiscoのシェアは43.9%で、これも前年同期の48.8%からのマイナスとなった。
Ciscoがシェアを落とした一方で、競合がシェアを伸ばしている。Huawei(ファーウェイ)のイーサネットスイッチ市場シェアは、前年同期の3.9%からの増加し6.3%となった。Huaweiはまた、エンタープライズ及びサービスプロバイダールータでも前年同期の16.3%からシェアを増やし19.3%となった。HPEのイーサネットスイッチ市場でのシェアは6%で、前四半期の5%から増加した。
イーサネットスイッチ市場で大きく成長したのはArista Networksで、前年同期3.9%から増加し、2017年第1四半期のシェアは5.1%となった。Juniper Networksもシェアを伸ばし、前年同期の3.2%から4.3%へと増加した。Juniperはエンタープライズ及びサービスプロバイダールータ市場でも前年同期の14.5%から15.6%にシェアを増やしている