リストラの功罪
2016年は企業業績が頭打ちとなり大規模なリストラが相次いでいます。リストラは従業員にとってはライフプランが大きく左右されるため忌み嫌われますが,企業の存続には不可欠な必要悪です。それは世界経済が生き物だからです。...
View Articleノボ・ノルディスク(NVO) 企業分析
ノボ・ノルディスクはデンマークに拠点を置く製薬企業です。連続増配年数は18年(推定)の配当コンテンダー(10年〜24年連続増配)です。 特に糖尿病分野では多くのメガファーマ競合がひしめく中で高いシェアを誇っています。1923年の創業当時からインシュリンの製造を行っており,メドトロニック(MDT)が心臓ペースメーカーの老舗で現在もリーディングカンパニーであるのと似たような構造です。...
View Article人工知能ビジネス
ここ最近,人工知能(AI)のニュースを目にする機会が増えました。人工知能がビジネスとして成立するのか,将来的に社会の中でどういう位置づけになるのかについて考えてみたいと思います。...
View Article投資家目線での『先進テクノロジーのハイプ・サイクル』
今回は新しいテクノロジーのネガティブな話です。 ガートナー社は,技術(特にITに関して)の成熟度・採用度・社会への適用度を示すハイプサイクルの図を毎年公開してくれています。...
View Article投資はアート(ハワード・マークス)
ハワード・マークス 『投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識』の著者ハワード・マークスは,オークツリーにて投資家に数々の至高のアドバイスを提供してくれています。(英語ですので読むのに根気が要りますが,ぜひ。) 個別のアドバイスは置いておいて,私が個人的にもっとも感銘を受けた一言は『投資はサイエンスではなくアートだ(Investment is an art instead of...
View Article9月9日の台風相場
大暴落 9月9日の相場はS&P500が▲2.5%もの大暴落となってしまいました。昨年から今年に賭けて暴落・暴騰のサイクルが続いていますが,1月の暴落と9月9日の暴落で一つ異なるのが,暴落の影響を受けた銘柄です。 1月の相場では利上げショックによる混乱でリスクオフムードが高まり,安全資産である金・金鉱株・そして生活必需品株や公益株などの高配当ディフェンシブ株が買われました。...
View Article人工知能より先に社会に必要とされるのは,ビッグデータ解析技術である
Not Artifitial Intelligence(AI), But Big Data Analysis 『人工知能より先に社会に必要とされるのは,ビッグデータ解析技術である』(2016年9月10日) 以前,人工知能ビジネスについて考察しましたが,そのときは”AIの収益化モデル”という観点のみで考察を行いました。結果,マイクロソフト(MSFT)有利かと書きましたが,今回は別の視点で考察します。...
View Articleセクター分析(1) ヘルスケアセクターの医薬品グループ
※見直してみるとファーマ(医薬品・バイオテクノロジー)のことしか触れていなかったためタイトルを変更しました。 今までセクター分析をほとんどしてこなかったので,手始めにヘルスケアセクターから着手します。といっても,ヘルスケアセクターは疾患によって主要企業が入れ替わるため,まずはマクロに市場規模から見ていきます。 ヘルスケア市場 疾患別売上...
View Article投資の楽しみとは,試すこと
なぜサラリーマンは辛いのか,そして投資は楽しいのかについて考えてきましたが,『投資の楽しみとは,新しいことを試してみて,予想外の結果を受け入れること』に尽きると考えるようになりました。アーリーリタイヤを夢見て10年になろうとしていますが,結局のところ,自分の判断で自由に新しいことを試せる環境こそが私の望みです。...
View Article『アマゾン(AMZN)×ミスター・オリンピア』にみるアマゾンの拡大戦略
ボディビルダー投資家の皆さんお待ちかねのミスター・オリンピアまであと1週間となりました。2016年もアマゾンが放映することに決まっており,ボディビルファンの方やアマゾン株主の方は必見のイベントとなっています。(米国の9月16日プレジャッジング,9月17日ファイナル) アマゾン×ボディビルディング...
View Articleセクター分析(2) ヘルスケアセクターの医薬品グループ
前回:セクター分析(1) ヘルスケアセクターの医薬品グループにて,疾患別の売上高の2008年〜2015年までの推移を見てきました。その振り返りから。 1点目の特徴として,世界の人口動態の高齢化にともない,抗がん剤の市場が着実に成長を続けています。今後少なくとも半世紀にわたって,先進国や中進国を中心に高齢化が止まらないと考えられており,抗がん剤にコア・ビジネスを築いている企業は有利です。...
View Articleクラウドベースの投資研究システム(三菱UFJトラスト投資工学研究所)
ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイは,最早クラウド企業となりつつあるIBM(IBM)の大株主であることはよく知られています。クラウドが成長中なのはアドビ(ADBE),オラクル(ORCL),マイクロソフト(MSFT)など各社決算を見ればすぐ分かりますが,実例についてはあまり耳にしないので興味本位で少し調べてみました。...
View Articleバフェット流企業分析シート ⑥発行株式数増減,CF内訳を追加
リクエストにお応えして,バフェット流企業分析シートに発行株式数の増減と,キャッシュフローの内訳を追加しました。 今回の機能追加によりデータ量・計算量が増加したために,レスポンスが少し遅くなってしまいました。企業活動の内容を多角的に分析するためですので,多少の不便は勘弁ください。 バフェット流 企業分析 発行株式数の増減...
View Article経営陣① インテル(INTC)
『千年投資の公理』(パット・ドーシー著)という書籍では,誤解されている堀の一つとして「優秀な経営陣」を挙げています。 企業の業績に与える経営陣の影響を調べた研究がいくつかあるが、業種やそれ以外の様々な要因を調整すると、その影響はさほど大きくないことが分かっている。 出典:千年投資の公理 P43...
View Article徹底調査VS直感,レバレッジ,長期保有VS損切り
①徹底調査 ②レバレッジ ③長期保有 というと株式投資のスタイルと思われるかもしれませんが,『ピーター・リンチの株で勝つ』の中の住宅投資と株式投資の比較の中で書かれている”住宅投資が優れている点”のことです。 ウォール街の誰もが言っているように”家はよいもの”なのである。したがって株式投資を始める前に,家を買うことをあなたは考えるべきである。家は究極的にはほとんど誰でも成功する投資の一つである。...
View Articleハワード・シュルツ「今はまだ小売業の激動の時代が始まったばかりだ」
スターバックス(SBUX)の決算発表がありましたが,決算の内容そのものよりも注目すべきはハワード・シュルツCEOのコメントの方です。いつもながらシュルツ氏の洞察には素晴らしいものがあります。...
View Articleトランプと民主主義の衰退
タイトルはフランシス・フクヤマ氏の最近の記事のタイトルです。 フランシス・フクヤマ氏は米国のシンクタンク CFR(外交問題評議会)のメンバーの一員で著名な外交・政治評論家として知られています。フクヤマ氏はここ数年に渡って「民主主義の衰退(Political Decay)」をテーマに米国の政治の根底にある,人々の価値観の変化や社会の変化について論評しています。...
View Articleセクター分析(3) マリファナ(カンナビス)産業
米国では一部の州において医療用マリファナ(大麻,カンナビス)が合法化されています。マリファナはハーブの中でも比較的中毒性が低いわりに,慢性疼痛の鎮静化に効果があるとされ,医療用でも,あるいは嗜好品としても所有・使用することができます。(一部の州だけですので,州をまたいだり,国境をまたいではいけません。) バラク・オバマ...
View Articleインテューイティブ・サージカル(ISRG) 企業分析,ヴァーブ・サージカル企業分析
2分間サマリー 「インテューイティブ・サージカルは泌尿器科,婦人科など向けの手術用ロボットの独占企業である。2016年時点でグロスマージンは70%前後をキープしており市場独占による高い収益力を裏付けている。EPS成長率は10年CAGR9.8%,5年CAGR5.2%と近年は鈍化しつつあり,急成長期から安定成長期に変化しつつある。(フリーCF成長率についても同様)...
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